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第一渡辺文録

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カテゴリー「蒲萄峠を渡る 第一部 長坂峠篇」の記事一覧

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蒲萄峠を渡る その六 綺麗な路面が残る場所

さらに明治新道と呼ばれた旧国道を進みます。銚子沢の廃橋台を越えてみましょう。
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沢の対岸には粽笹の群生がありました。この場所までは人が入ることがもうないのでしょう。

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すぐにきれいな路面が現れます。このあたりには送電線があるためか、「道」としての形跡がしっかり残っている場所が続きます。

P1040792.JPG
かつての国道を髣髴とさせるしっかりした路面は廃止されて40年もの間を経て尚「道」の姿を留めています。

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銚子沢のさらに支流が流れいてます。さすがに路肩は浸食された形跡がありますが、現役当時の玉石を用いた法面が残る箇所もあります。

P1040793.JPG
ようやく現道である一般国道7号が視界に現れました。現道ではあっさりと登りきる勾配ですが、明治新道・旧国道は遠回りをして緩やかに登っていきます。


現在の地形図上に道はありませんが、くっきりと道跡が残る場所でもあります。


ここで現国道7号に合流をします。
その七へ

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蒲萄峠を渡る その五 今も残る明治の道跡

昭和27年に現在の道路法が制定されて以降、昭和30年代・高度経済成長期には多くの国道が改良されていくこととなります。昭和41年の改良後にほぼ現在の姿となった長坂峠・蒲萄トンネルの入り口(南側)ですが、手前に脇へ枝分かれをする道があります。これが明治期~昭和41年まで利用された道です。
P1040766.JPG
  現在では一般的な林道として路肩の補強等が行われているようです。

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大須戸川の支流、銚子沢の渓流を遡っていきます。

P1040767.JPG
しばらく進むと銚子沢を渡る場所に石造りの橋台が現れました。

おそらくこれは明治時代に新道として敷設された道の形跡なのでしょう。もちろん現在では梁そのものはありませんが、資料によれば輸入材を用いた木製の梁が架橋されていたようです。

P1040774.JPG
決して道幅が広いわけではありません。それでも重厚感を醸し出す構造物が明治の道にはあります。如何にして道が作られていったか、どこにどのように作られていったかを示しているものでしょう。僅かな勾配でも遠回りをし、なるべく橋を架けやすい、もしくは架けないような道筋を描いています。

明治の道が通る場所。その意味はなるべくして勾配を緩やかにして荷車を通す、という目的の為なのでしょう。この先にもそういった場所が現れてきます。

その六へ

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蒲萄峠を渡る その四 三つの長坂峠

nagasaka_s44.jpg

長坂峠という名称がこの地形図にあります。
昭和44年発行五万分の一地形図「勝木」より

長坂峠は旧街道(出羽街道・庄内通り)時代の山越え道です。古代から利用されてきた道で、大行から蒲萄の村へ直接結ぶ街道でもあります。江戸時代前期に蒲萄越えの街道整備が秋田藩佐竹氏によって行われていますが、あくまで山越え徒歩道であったといいます。

明治に入って、明治新道と呼ばれる荷車道の整備が全国的に始まります。この蒲萄越えも資料によれば明治26年頃に完成したという記録が残っています。当時は新潟縣三等縣道鼠ヶ關線という名称であったようです。

この明治新道は古来の長坂峠とは一本東の谷を越えていることが特徴です。二間半という幅員で整備されていった荷車道の新道は、大正9年には國道拾號として、昭和27年には一級国道7号となり、その後、昭和41年に一級国道7号改良によって蒲萄トンネルが開通するまで越後と出羽庄内を結ぶ唯一の道として利用されてきました。

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現在の一般国道7号である蒲萄トンネル。明治新道の下に開通させたものです。これを抜けると蒲萄の村につながります。

碧梧桐や花袋が通った峠道は、橘南谿が難儀した長坂峠と違ってなだらかで難儀ではないものと記しています。古来の山越え道や現代のトンネルとはまた趣の違った「明治新道」の通る場所は、当時の土木技術や地形の見方を示しています。そんな個性や特徴といったものをこれから見て行きましょう。

※注 このブログでは古代出羽街道にはあまり触れない予定です。この"蒲萄峠を渡る"では、花袋の通った蒲萄越えを再現するものとして捉えています。

その五へ

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