忍者ブログ

第一渡辺文録

越後海府浦をあるいています 別館 http://watanabenumber3.blog.shinobi.jp/もどうぞ

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

大正浦隧道という名称が付いている小鳥越の洞門 その三

村上市史及び山北町史に以下の記載があります。


『海岸路線でいちばんの難所は、馬下村-新保村の境にある鳥越山であり、そこを越えることを「大鳥越え」と称してすこぶる危険な場所とされた。したがって、旅人はここを避けて「十五里峠」を通ったが、ここもまた道遠く険阻であったので難渋した。
ところが、新保村の仏照寺住職大哲和尚と早川村の早川寺住職洞水和尚が、人びとのこの難儀を救おうとして、塩野町代官所へ願い出て、郡内有志の寄進を募り、苦心の末、隧道を堀り、危険な場所には足掛りを付けた。高さ二・五メートル、幅二メートル、長さ約七十メートルの原始的な隧道ではあったが、完成したときの人びとの喜びは非常に大きかった。文字通り鑿一挺の仕事で、嘉永三年(一八五〇)に起工し、翌年に完成したが、工費は当時の金で三百両であったという』 (原文まま)


江戸時代に和尚さんが鑿仕事で掘った、という話ですが、肝心の名称については触れられていません。


さらに古い資料として山北村郷土誌及び山北町郷土史研究会『部落の由来を訪ねて』には


『浜新保は交通の要所とされ、村上へ出る時や旅に出る時は、必ずこの道を通った。府屋の人は朝二時起きして来たといわれていた。
ところが、小島越から十五里峠に差しかかるところは極めて険しく、この里切っての難所とされ、ここで怪我をする人びとが跡を絶たず、これを目のあたりに見た仏照寺十世住職、宣方大哲和尚がここに同門をつくって、道行く緒人の安全を図ろうと発願した。
時、八三九年、先づ近郷近在に托鉢しては寄進を求め、タガネ堀りで艱難苦難を続けた。これを見た人びとの中には、あるいは人夫として、あるいは米や金を寄進して応援した。
七難苦闘も七年かかって漸く実を結び、幅二間、高さ九尺、長さ五間余りが完成した。 このトンネルは大正十二年まで通り、数多くの人びとから親しまれた。
宣方(センボウ)和尚は、発願して以来托鉢で得た財宝や寄進した人々の名、人夫として働いた人々の名を一人残らず記載した。半紙で厚さ四寸もあったという。
大正十二年羽越本線が全通して、このままこの道路を県道として認定編入された。当時、県は、土木工事史を編さんし、その内容をのせ長く善行を後世に伝えている。今、新潟図書館に残されているが、元本は昭和十九年、落雷のため本堂が全焼して悔しくも鳥有に帰した』 (原文まま)

ここでも肝心の名称は出てきません。鳥越山の位置から、おそらく小鳥越と呼ばれる場所であることは間違いありません。


また、昭和12年に発行された『岩樟舟夜話』には、


『上海府から下海府浜新保に通ずる山道を、十五里峠といっています。一方は山で、あまり高くはありませんが、けわしく、西は断がい絶壁で、とうてい、人の通り得られる所ではありませんでした。
雄波・雌波のすきを見さだめては、いちもくさんに走るという、きわめて危険な通路で、人びとの困難は、とてもいいようのない所でした。それが、新保の仏 照寺の大哲和尚と、早川の早川寺の洞水和尚とが、仏心によって、人びとの難儀を救おうと、特志寄付をつのり、いろいろと苦心さんたんして、いわゆる洞門を きり開いたのです。
長さ約二百(約六〇メートル)、高さ九尺、幅八尺に足りない、四角な穴ずい道ですが、ただ一ちょうのたがねで、まい日、コツコツ、コツコツと掘っていったもので、その苦心は、想像もできないほどのものだったと思われます』 (原文まま)


長さ寸法や年代などがバラバラではありますが、どうやら小鳥越えと山越え道の十五里峠の場所にこの洞門が掘られたようです。

果たして「大正浦」とは何を指すのでしょうか。


その四へ

その一へ戻る


PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

カレンダー

05 2017/06 07
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

リンク

Twitter

最新コメント

[07/09 ひろ]

最新トラックバック

アクセス解析

共有

Copyright ©  -- 第一渡辺文録 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]